オープン就労への道
オープン就労、クローズ就労という言葉を聞いたことがありますか。オープン就労とは企業に障害を公開して働くこと、クローズ就労とは企業に障害を非開示にして働くことです。
オープン就労のメリットは、障害特性に応じて企業側に「合理的配慮を求められること」です。通院への配慮、短時間勤務への配慮、職場特性に応じた職場環境への配慮などです。デメリットは選べる仕事が限られてしまうことです。大企業においては、コンプライアンス遵守を念頭に、障害者雇用の受け入れも熱心で、支援体制が整っていますが、中小企業においては、障害者雇用の充実を図るための人的支援体制を整えるのは難しい現状もあるようです。そういうわけで、障害者雇用の求人を出せる企業が限定的になってしまうということになります。
オープン就労で応募するには、障害者手帳を所持していることが条件となります。
障害者手帳には「精神障害者保健福祉手帳」「身体障害者手帳」「療育手帳」（自治体によって名称は異なります）の3種類があります。
「精神障害者保健福祉手帳」と「身体障害者手帳」の申請には指定医による診断書が必要です。診断書には、フォーマットがある場合があります。
「療育手帳」の申請は各市区町村の「障害福祉担当窓口」です。
現在（2023年３月現在）の法定雇用率は、2021年3月に引き上げられ、民間企業2.3％、国・地方公共団体2.6％、都道府県等の教育委員会2.5％です。2023年1月に開催された障害者雇用分科会では、障害者雇用率を段階的に引き上げようという議論がなされています。すなわち障害者雇用の枠が今後更に拡大していくことになります。
医療法人イプシロンでは、精神保健福祉士による医療福祉相談（手帳に関することも含む）を行っております。また、就労移行支援事業所ブルームでは、障害を持っていることでお困りの利用者様に、ご自身の特性と困りごとの内容に向き合っていただき、自身で解決できること、企業に合理的な配慮を求めればできることを明確にしながら、オープン就労が良いのかクローズ就労が良いのかを一緒に考え、就職活動をサポートしてまいります。
仕事はしたいけれど、特性上就労に不安がある方は、是非、ご相談ください。
国家資格キャリアコンサルタント
EAPメンタルヘルスカウンセラー
EAPコンサルタント
ブルーム支援員 打越一子
