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【統合失調症】ストレス脆弱性モデルとは?就労で気をつける3つのこと

こんにちは!
茨城県の水戸市とつくば市にある就労移行支援事業所ブルームのブログ担当です。
木枯らしが吹き、冬の足音が聞こえてくる季節となりましたが、いかがお過ごでしょうか。

さて、統合失調症と診断されこれから就職や復職を考えようとされている時。

「体調は安定しているけれど、また再発しないか不安...」
「『ストレスに弱い』と言われるけれど、仕事のストレスとどう付き合えばいいの?」
「そもそも、自分の体調がどういう仕組みで不安定になるのかよく分からない...」

水戸市、つくば市、ひたちなか市周辺でこうした「再発への不安」や「ストレスとの付き合い方」に悩み、就職への一歩をためらっている方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、そんなあなたの不安を和らげるため、統合失調症の「ストレス脆弱性(ぜいじゃくせい)モデル」という大切な考え方と、それを踏まえた就労(お仕事)で気をつけるべき具体的なポイントを、分かりやすく解説します!

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◆「ストレス脆弱性モデル」とは?
「ストレス脆弱性モデル」とは、統合失調症の発症や再発の仕組みを説明するために現在広く受け入れられている考え方です。

【ポイント】「ストレス」と「脆弱性(もともとの敏感さ)」のバランスで考えます

難しく聞こえるかもしれませんが、これはよく「コップ」と「水」の関係に例えられます。

〇【 コップ 】= あなたの「脆弱性」(ストレスへの敏感さ・耐性)
・生まれ持った体質や、これまでの経験などからくる、ストレスに対する「敏感さ」や「受け止めやすさ」のことです。
・これは「コップの大きさ」だとイメージしてください。この大きさは人それぞれで、大きいから良い、小さいから悪い、というものでは全くありません。

〇【 水 】= あなたにかかる「ストレス」
・就職や転職、人間関係の悩み、環境の変化といった「出来事」だけでなく、睡眠不足、疲れ、薬の飲み忘れ、天候の変化など、心身にかかるあらゆる負荷が「水」です。

〇【 溢れる 】= 症状の「発症・再発」
・あなたのコップ(脆弱性)の大きさ以上に水(ストレス)が注がれ、溢れてしまった状態が症状が強く出てしまう(再発)状態だと考えられています。

このモデルで大切なのは、「コップの大きさ(脆弱性)」そのものはすぐには変えられないかもしれないけれど、「水の量(ストレス)」は工夫次第で調整できる、と知ることです。


◆ 就労(お仕事)で「水を溢れさせない」ために。3つの対処法
では、このモデルに基づき、お仕事という「水(ストレス)」が注がれる環境で「溢れさせない」ためにはどんな工夫ができるでしょうか。
ブルームの支援でもこの3つを特に大切にしています。


1. 自分の「コップの大きさ(脆弱性)」を客観的に知る(自己理解)
【ポイント】「自分はどんなコップを持っているか」を正しく把握する

「病気のせい」ではなく「自分の特性」として、まずご自身のコップの形(=ストレスに感じやすいこと)を知ることが第一歩です。

〇ブルームでやること:
・専門スタッフとの面談や「自己理解」のプログラムを通じて、「自分はどんなストレスに敏感か(例:騒音が苦手、曖昧な指示だと混乱する)」「どのくらいの作業量で疲れ(水かさ)が溜まりやすいか」を客観的に整理します。
・これが分かると: 「騒音が苦手」なら「静かな環境のバックオフィス」を目指すなど、就職活動の「軸」(職場選び)が明確になります。


2. ストレスの「サイン(兆候)」にいち早く気づく(セルフモニタリング)
【ポイント】水が「溢れそう(コップの縁まできた)」なサインを見逃さない

〇コップの水が溢れる時、多くの場合「予兆(サイン)」があります。
(例:「いつもより眠れない」「食欲がない」「イライラしやすくなった」「音がやけに響く」など)

〇ブルームでやること:
・日々の生活記録(睡眠、気分、服薬)をつける練習をします。
・私たち支援スタッフも「最近、少しお疲れではないですか?」と客観的な視点をお伝えし、ご本人が「あ、これが自分のサインかも」と「自分だけのサイン」に気づくお手伝いをします。
・これができると: サインの段階で「休む」「作業量を調整する」といった早めの対処ができ、溢れる(再発する)のを防げます。


3. ストレスを上手に「流す(コーピング)」技術を身につける
【ポイント】コップの水を定期的に外に出す(排水する)習慣を持つ

働いていれば、水(ストレス)が溜まるのは当然のことです。

大切なのは、溜めっぱなしにせずコップの水を定期的に外に出す(排水する)方法をご自身がいくつ持っているかです。

〇ブルームでやること:
・ストレスマネジメントなどで、
・「音楽を聴く」「好きな紅茶を飲む」「5分だけ散歩する」「スタッフに話を聞いてもらう」
・など、あなたに合ったストレス対処法(コーピングリスト)を元気なうちからたくさん用意しておく練習をします。


◆ ブルームで、あなたの「コップ」との上手な付き合い方を見つけませんか?
いかがでしたでしょうか。
「ストレス脆弱性モデル」を知ることは不安になるためではありません。
「自分のコップの大きさを知り、水の量を調整すればいいんだ」と、具体的な対策が立てられると前向きに知るためです。

私たち就労移行支援事業所ブルームは、あなたの「コップの形」を否定せず、その特性を「強み」として活かしながら上手に「水(ストレス)」と付き合っていく方法を専門的な視点から一緒に見つけ出す場所です。

・茨城県水戸市、つくば市、ひたちなか市周辺にお住まいの方
・精神障害、発達障害、知的障害などにより、働くことに困難を感じている方
・20代、30代、40代の方を中心に18歳から64歳までの幅広い年代の方が利用されています

障害者手帳をお持ちでない方もご利用いただけますので、まずはお気軽にご相談ください。

◎見学や個別相談は無料です。
あなたからのご連絡を、スタッフ一同心よりお待ちしております。

作業療法士 大石

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