気遣いがしばしば裏目に出やすい
茨城県水戸市にあります就労移行支援事業所ブルームです。
職場定着支援を行っていて"精神科独特のすれ違い"をしばしば目にします。
「よかれ」
これは一つのキーワードだと思います。
「職場に馴染めるように"良かれ"と思っていっぱい話しかけています」
→「集中が途切れてしまってやらなければならないことの整理がつかなくなった」
「そっとしておいた方が良いかな?」
→「悩んでいることが頭の中でまとめられず、家に帰っても不安しか残らなかった」
「本人の自信につなげたくて"すごいね、もっとすごい企業でもけっこう良いとこ行けちゃうんじゃない?"と言いました」
→「ここを辞めろと言われているのだろうか・・・?」
何気ない「よかれ」がうまくかみ合わないケースというのが多々あって、ちょっとしたことがその後も引っかかり続けるようなことがあります。
1つ1つは「なんだそのくらい」という印象かもしれませんが、これが職場不適応になることも多いです。
私達が職場訪問をするときにはこのような「ちょっとしたこと」も注意しています。
私達はある意味「通訳」のようなものなのかもしれません。
コミュニケーション(言語・非言語・思いやりや気遣い・意図など)が通じないとき、それをお互いに理解するためには専門家が間に入ると少しでもスムーズになるかなと。
伝わらないフラストレーションがお互い溜まってしまう前に常日頃から入れれば、お互いに「これならば通じるんだな」というデータベースができてそのデータベースを基に私達が入らなくとも通じ合えるようになるかな、と期待しています。
「塵も積もれば」ではありませんが、定着支援の"ちょっとした"チェック&フォローを積み重ねることで障害をお持ちの方が職場に適応して自分らしく働けるようになるのではないかと思います。
就職して1年後くらいに振り返って、ご本人様が「そういえばちょっとしたことだけど毎日頑張ってきたんだなぁ」とつぶやいた時、私達はそれはそれはものすごいガッツポーズをしていると思います(笑)