【コラム】発達障害の方が就職する上で困ることとは?
職場で働いている中、あるいは日常生活の中でこんな困り事はないでしょうか。
・メモの取り方がわからない。何を書けばよいのかわからない。
・業務の報告で何を言えば良いかわからない。相手に何を求められているのかわからない。
・スケジュール管理がうまくいかず、予定を忘れることがある。
・朝起きられない。
働く上では、様々な難しさを感じることがあります。特に発達障害の方は、得意不得意から上記のような困りごとがあるかもしれません。
そんな方へ向けて、今回は一冊の本をご紹介します。「ちょっとしたことでうまくいく発達障害の人が上手に働くための本」という對馬陽一郎著の本です。発達障害の方の職場における困ったことと、それに対する解決策の参考例が載っています。
例えば、
・メモの取り方について→内容・目的・日時・場所・関係者など、メモのフォーマットを決めておく。
・報連相について→報告のポイントを抑えて、用件・結論・理由・対策に絞って話すことを意識する。
・スケジュール管理について→お気に入りの手帳を見つけ、週間・月間など自分の使いやすいものを選ぶ。リマインダー機能を活用する。
・朝起きられないことについて→医師に相談する。目覚めのパターンを作っておく(例:毎朝見るテレビ番組を決めておく、カーテンを開けて寝る等)。
このように、困りごととそれに対する工夫策が記載されています。ご自身で考えることも大切ですが、本から新たな発見を得ることもお勧めします。発達障害の方に限らず困る場面でもあると思われますので、職場でこんな困ったときどう工夫すれば良いのか?について、解決するヒントが得られるかもしれません。
自分が就職時に困りそうな事を知ることで、自分で工夫できることを考えたり、周囲に協力してほしい事を整理していきましょう。もちろん、自分に合う方法は人それぞれです。PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルに基づき、まずは色々な方法を試してみて、自分に合った方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。「わかっているけど何故か出来ない」という人もいると思います。本に載っていること以外にも、自分なりに工夫できることはたくさんあります。ブルームでは一人一人に合った方法を一緒に考えていく支援を行っています。一人で悩んでも見つからない時には、一緒に考えてみませんか?
参考文献
對馬陽一郎(2017)「ちょっとしたことでうまくいく発達障害の人が上手に働くための本」 翔泳社
生活支援員/楠本紗也